消費者の心理学講座

消費者視点を考察するブログ

期待不一致

話の中で「すごく美味しいから食べてみて」と勧められて、かなり期待していたにもかかわらず、実際に食べてみると「案外普通だった」なんて経験は誰にでもあると思います。


このような心理状態のことを「期待不一致」といって、アメリカの経営学者であるリチャード・オリバー氏によって、消費者の商品やサービスへの満足度がどのようにして作られていくかを示したモデルとして、期待不一致モデルというものがあります。



これは、購入前の商品に対する期待が大きくなればなるほど、商品自体の評価基準が高くなってしまい、その期待を上回ることが難しくなるというもので、事前に期待を高めてしまうと、かえってその商品が売れなくなるということがあります。


よく「面白い話があるんだけど・・・」といって話を進める人がいますけど、その人の話って、大抵どこが面白いの??なんて思うことありませんか?


実際、普通に切り出して話していれば面白い話なのに、最初から「面白い話」だと先入観をもたせるものだから、「それだけ??」なんて物足りなくなってしまうんですよね。


これは衝動買いと、よくよく調べて検討・購入した商品にも当てはまります。
買おうかどうか悩んで、色々調べた挙げ句買ったものが、実はそんなにいいものだと思えず使わなくなってしまったり、買うことさえ考えていなかったモノを衝動買いしたほうが実際には気に入って使っているという・・・。


まぁ、「期待」というのはあまり大きくしてもいけませんし、何事も「期待」していないほうが、その結果に対して喜びが倍増するなんてことのほうが多いようですよ。