消費者の心理学講座

消費者視点を考察するブログ

消費者心理が約2年ぶりの低水準

内閣府が発表した11月の消費動向調査によれば、消費者心理を表す消費者態度指数(2人以上世帯、季節調整値)は42.9と前月から0.1ポイント低下したのだそうで、この低下は2カ月連続となり、2016年12月以来、1年11カ月ぶりの低い水準となったようです。


このうち、4項目では「収入の増え方」が前月から上昇、「暮らし向き」「雇用環境」が低下、「耐久消費財の買い時判断」は横ばいだったようですが、収入が増えたにもかかわらず、暮らし向きや雇用が連動してこないのはちょっと痛いですね。


まぁ、12月となり消費者のお財布具合も潤う機会も多くなると思うんで、12月には少しは回復するとは思いますが、消費税増税前だということを考えると、この流れはあまり良くない傾向ですね。


現在 PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」によって、ちょっとは景気の良さが出てきそうではありますけど、あくまでも一時的なものとなるでしょうし、このキャンペーンが終了してしまった反動がちょっと怖いところでもありますね。

ファッション心理学者

「たとえ意識せずともそこには人間心理が作用し、服装と心理は密接な関係を持つ」


ファッション・サイコロジストという、これまで聞いたこともないような肩書きを作った女性、ドーン・カレンという人がいます。

ドーン・カレンは、服装と心理の関係を学問的に説いていて、なんと23歳という史上最年少でニューヨークの名門校ファッション工科大学の教員に就任したのだそうです。


彼女はファッションを見た目ではなく、着る人の心理や内面からを考察し、洋服の色やイメージ、スタイルがどのように人の行動に影響するかを研究しているのだそうで、最近ではブランドなど企業からのオファーが急増しているのだとか。


確かに人が着る服って、千差万別でそこの様々な心理が隠れていると考えるととても興味深いですよね。


スティーブ・ジョブズのように毎日同じ服を着ている人もいれば、カラフルなコーディネートで着飾る女性もいれば、タイトなスーツに身を包むサラリーマンもいますし、どのような心理状態においてその服を選んだのか、そして選ばなかったのかを考えるだけでも、様々な想像を働かせることができます。


彼女が今持っている大きな目標のひとつは、ファッション心理学を学問的にも職業的にも発展させることのようで、世界へ広がっていくよう、Fashion Psychology Instituteというオンライン講座を始め、世界中へ教育サービスを発信しているのだとか。


多様性の時代となった今、ファッションのトレンドもこれまでのように一辺倒ではなくなってきていますし、ファッション業界もこのような人材の意見を聞き入れ、新たな市場を形成していきたいのでしょうね。

ここでやめたらもったいない

「ここまでやったのに今やめるのはもったいない」
「続ければ、いつかは採算が取れる」


それまでに時間やお金をかけていればいるほど、やめることができなくなるのが人間です。
これは、このままやっていても時間とお金だけが浪費されるだけだとわかっていても、やめられないのです。



・これまで毎月買っていたから購読し続けている漫画や雑誌
・なんとなく続けている習い事
・見始めた映画は最後まで観る。


思い当たる節はありませんか?


今どきであれば、月々500円程度のインターネットサービスをクレジット払いにしており、利用しなくなっているにも関わらず、そのままにお金を払い続けているなんて人もいることでしょう。


また、テレビなどでは、模型のパーツがついてきて全刊集めると完成するという雑誌の創刊号が「いまなら~」として売り出されていたりしますよね。


そして創刊号を購入してしまったら、あとは全部揃うまで雑誌を買い続けたり・・・。


これも先程と同じように、数パーツ揃えたんだし、今やめるのはもったいないという意識が働き、最終号まで買い続けてしまうんです。


最もわかりやすいのが賭け事で、競馬やパチンコでよせばいいのにお金を突っ込んでしまい、さらにお財布にダメージを与えてしまった人なんて少なくないと思います。


まず考えなければならないのは、これまで費やした時間やお金ももったいないことはもったいないのですが、それよりも寧ろ、これからかかる時間やお金のことを考えましょう。


過去は変えられないのと同じように、これまでに費やした時間やお金も返ってきません。
だったら、未来の「もったいない」のことを考えて、勇気ある撤退を行うことが必要なのです。